Beats! ~美歌と奏楽の恋物語~
そうこういってるうちに、それらしき公園が見えてきた。
「ついたよ。この公園!」
美歌はそう言って公園を指差した。
公園っつうかなんか森~って感じだな。
日曜日なのにガキが一人も居ねぇ。
「おや~?美歌ちゃんきたかい?
やっほー!」
後ろから声をかけてきたのは…
ぅ、わぁ~。
生の小松プロデューサー!
「や、やっほーです!
えぇと…彼等が私のバンドメンバーです。」
「ほっほぅー!
美男美女揃いだねぇ~
いいよいいよ~!」
なんか小松プロデューサーってテレビで見るより変わった人かも…
「あ、あの…小松プロ…」
「質問はあとだよ~?
まずはこちらから質問だ。」
色々と聞きたいことがあったけど、質問を遮られた。
「君達、デビューしたい感じでっかな?」
「はい!
それが俺達の夢なんで!」
俺は小松プロデューサーの急な質問に、即答した。
「ぉk☆
そんじゃぁ君達デビュー決定~」
…は?
俺は状況が把握できずにただ硬直することしかできなかった。
ってか俺だけじゃなく、みんな。
「何沈黙しちゃってんのぉ~?
デビューしたかったんだろーぃ?
夢なんだろーぃ?
じゃぁ喜んでいいんだよ?」
そんな、喜べと言われましても…
「え?
本当にデビュー出来るんですか?」
聞いたのは花音だった。
「あぁ♪」
一言そう言うだけの小松プロデューサー。
この人、いうことがめちゃくちゃだ。