Beats! ~美歌と奏楽の恋物語~
ungeduldig 〜いらいらして〜
すごいなぁ…
夢みたい。
皆でデビューできるなんて!
…びっくりだよ。
私の夢が、叶っちゃった。
きっと、この夢はあたしだけじゃ叶えられなかった。
皆がいてくれたから、叶えられたんだ…
「おーい、美歌ー?」
「ふぇ!?」
いつの間にか目の前で奏楽の顔が私の目の前にあった。
「ついたってよ。
降りるぞ~」
「ぁ、うん…え!?」
車の窓から外を見ると、外にはでっかいビル。
「も、もしかしてこれが事務所なんですか…?」
「そうだよ♪
一応この事務所は俺のなんだよねー。
社長だからさぁ。
んで、気にいってくれたかな?」
小松プロデューサーって、やっぱすごい人なんだぁ。
…今日は色々と驚いてばっかりかも。
**********
中は外見よりも豪華で広々としてた。
「この部屋にその子が居るよ。」
そう言って小松プロデューサーは前の部屋を指差した。
「じゃ、入るよ。」
な、なんか緊張してきた…
どうしよ。
「コンコン、ガチャ」
ドアが開いた。
部屋の中に居たのは…可愛い女の子。
髪の毛は、私より短いけど、花音ちゃんより長い、サラサラのセミロング。
前髪にはメッシュがはいっている。
ドクロのかかれたパーカーに、チェックのミニスカートをはいてて、かっこ良いカッコしてるけど、小柄で、目はちょっとつり目?だけど、童顔で、可愛いらしい顔付きに見える。
…とにかく、可愛い。
「あの、小松社長?
この人たち誰?」
その子は声まで可愛いかった。
ちょっとアニメ声っぽい。
「あぁ〜今説明するね。
えーと…」
ドサッ
え?
…なんの音かと思って、後ろを見ると、宙音くんがなぜかひざまづいてた。
「す…鈴鳴?」
「…!!!宙音!?」
???
宙音くんの、知り合い…?