Beats! ~美歌と奏楽の恋物語~


『ええええぇぇぇぇ!!!!』


は、初恋~!?

…宙音くんも隅におけないなぁ。


「…そんで…多分…宙音は…今も…鈴鳴のこと…」


ええええぇぇぇぇ!!!!

更にええええぇぇぇぇ!!!!なんだけど。



絶対運命でしょ…




「…宙音は…鈴鳴が…引っ越しする前…告ったけど…」


けど?


「フられた…らしい…」


「そう、なんだ…」


お似合いな気がするけどなぁ。

鈴鳴ちゃんも宙音くんのこと好きそうに見えたけど、ちがったんだ。


「ってか謡ペラペラしゃべっちゃっていいのかよ。
宙音に怒られるぞ!?」


奏楽は謡くんに、そう聞いた。


「…宙音も…皆になら…話してもいいって…言うと思う。」


私も話してもいいのかなって思ってたけど、謡くんは私より宙音くんのことよく知ってるから、謡くんのいってることは、多分宙音くんの本当の気持ちなんだと思う。


「え、えーっと…知り合いだったのかな~?」


小松プロデューサーは意外そうに言った。


知り合いどころか幼馴染だし。

そりゃ驚くよ…


「社長!
あたしこんなやつとやっていける気しません!
こいつ、今すぐクビにして下さい。」


「何勝手なこと言ってんだよ、鈴鳴!
そんなこと言うんだったらお前が出てけ!」


「あのねぇ、先にデビューが決まったのはあたしよ!?
あたしは先輩。
敬語使いなさいよ敬語!」


「お前にそんな価値はねぇ!」


いつまで続くんだろ、この喧嘩。

次々とよくそんなにお互いの悪いとことか言えるなぁ。

私幼馴染とかいないから、ちょっと羨ましい。


「ストップスト~ップ♪
宙音くん、鈴鳴ちゃん。
喧嘩するなら、二人ともデビューの話は無しにするよ?」


「…」

しーん…


二人とも急に静かになった。

よっぽどデビューしたいっていう気持ちがあるんだ。
あたしも頑張らなきゃ。


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