Beats! ~美歌と奏楽の恋物語~
「幼馴染が?
なんで?」
「ん~。
私に幼馴染なんて居ないからさぁ。
ちょっと羨ましい。」
あぁ。
美歌には幼馴染が居ないのか。
「…まぁ確かに幼馴染って、なんか特別な感じだしな。」
むしろ花音は俺にとって、姉ちゃんみたいな存在?
「私は?奏楽にとって、どんな存在?」
「美歌?
ははっ!美歌こそ俺にとって特別な存在だ。」
「…////」
美歌は顔を真っ赤にした。
「いや、美歌から聞いたんだろっ////」
なんだかこっちまで照れてきた。
俺は正直に答えただけだけど。
「だ、だって気になったんだもんっ!」
「…「だって…」じゃねぇよ!
そんな可愛い顔して可愛いこと言うなっ!」
「…か、かかか可愛い…!?」
…はっ!
…サイアク。
何言ってんだ、俺。
恥ず…////
「美歌は?美歌にとって俺はどんな存在?」
俺は話をそらした。
…この場合、話を戻した?
「え、や、えと…」
すぐにでてこねぇのかよ!?
「もしかして、どんな存在でもねぇの!?
ショック~」
「や、そういうわけじゃないんだけど…
これ言ったら、奏楽笑そう。」
「笑わねえって。」
ん?
待てよ?
俺、美歌にとって笑える存在ってこと?
「私にとって奏楽は…犬みたいな存在?」
犬かよ!?
せめて人にしてくれ!
「奏楽は犬で、私は飼い主かな?」
「えー逆じゃねぇ?」
俺が美歌の世話してると思うけど。
美歌はちょっと抜けてるとこあるし。
「逆じゃないよ~
奏楽は私に人懐っこいの、犬みたいに。
でも私以外の人にも人懐っこくて、飼い主の私は、ちょっと嫉妬しちゃうんだ。」
美歌…
「そりゃ嬉しい。もっと嫉妬させたい。」
嫉妬したりするのは俺だけかと思ってたから、嬉しい。
「あのねぇ~私は…」
「でも嫉妬したところで、俺の好きな奴は美歌だけだし?」
「も、もぅ!
何ごまかして…っ////」
「ははっ美歌、顔真っ赤!」
ごまかしたつもりはないけどなぁ。
俺は正直に話したんだけど…ま、いっか。
俺は美歌を送って、自分の家に帰った。