愛してる、愛してる
「またあいつになんかあったら、相談に乗ったってな」
「うん、任せて。じゃあ、ばいばい」
「ほなな」
相談に乗ってくれだって。
そんなの簡単。
だって犯人はわたしだけが知ってること。
善人ぶって「だいじょうぶ?」「元気だして」「一緒にがんばろうよ」このどれかをローテーションで言ってれば、咲哉くんはわたしを褒めてくれる。
だんだん好きになってくれてるはず。
あの子だって、何も知らないで「ありがとう」なんて泣きながら言う。
気持ち悪いのよ、こっち見ないで。
咲哉くんの彼女だからって、なんでもしていいと思ってんじゃねえよ。