屋上会話録。
キーンコーンカーン‥
本鈴が鳴った。
先生の叱責なんていつものことなので、俺はゆっくり出口に向かい始めた。
すると逆に出口から人が顔を出した。
「お前、授業‥」
「明日も話しかけてやるんだから!!」
幼なじみはそれだけ言ってバタバタと階段を降りていった。
「‥本当変な奴だな。」
珍しく独り言を言いながら、つい微笑んでいた自分に気がついた。
そんな自分に舌打ちをしてみる。
屋上の風が背中を押すのを感じながら、慌てて彼女の後を追ったのだった。
end.