あの日にあった出来事
あれこれ考えていると、ダイニングの向こうのキッチンから甲高い声がした。
「音姫~お風呂沸いたわよ~」
「あっ、今行く~!」
言うまでもないが、母は料理が大の苦手だ。だから私はこうして、料理の得意な兄に作ってもらっている。
「静希が居るとほんと助かるわぁ~♪
ありがとね、静希。」
「いえ、当然の事をしたまでです。」
実をいうと、兄は母が苦手だ。いや、嫌っているという言葉のほうが正しいのかもしれない。
そして私も・・・母があまり好きではない。
大分前からそういう素振りを母に見せていたので、もしかしたら私も母に嫌われているかもしれない。
でもそんな事は私にとってどうでも良かった。
私にはただ兄が居ればそれだけで良かった・・・
「はあ・・・」
そんな事を考えながら、私は一人溜息をついた。
「・・・本当に、こんな気持ちで良いのかなぁ。」
「音姫、シャンプー切れてない?」
「うわっ!!お、お兄ちゃん!?」
その時、兄がお風呂のドアを開けて中へ入ってきた。
私は一瞬心臓が飛び出しそうになった。
「音姫~お風呂沸いたわよ~」
「あっ、今行く~!」
言うまでもないが、母は料理が大の苦手だ。だから私はこうして、料理の得意な兄に作ってもらっている。
「静希が居るとほんと助かるわぁ~♪
ありがとね、静希。」
「いえ、当然の事をしたまでです。」
実をいうと、兄は母が苦手だ。いや、嫌っているという言葉のほうが正しいのかもしれない。
そして私も・・・母があまり好きではない。
大分前からそういう素振りを母に見せていたので、もしかしたら私も母に嫌われているかもしれない。
でもそんな事は私にとってどうでも良かった。
私にはただ兄が居ればそれだけで良かった・・・
「はあ・・・」
そんな事を考えながら、私は一人溜息をついた。
「・・・本当に、こんな気持ちで良いのかなぁ。」
「音姫、シャンプー切れてない?」
「うわっ!!お、お兄ちゃん!?」
その時、兄がお風呂のドアを開けて中へ入ってきた。
私は一瞬心臓が飛び出しそうになった。