あの日にあった出来事

「・・・生贄退治とか、神隠し、とか・・・後は、色々・・・くすくす。」
「そ、そっか・・・あは、あはは」
その時話している彼女の目は、まるで鷹のように鋭く恐ろしかった。
「さ、神社にお参りしましょうか！あっ、ここの神社にお参りする時はまずは手を合わせるまえに、これを持って下さいね！」
そう言われ彼女に手渡されたのは、約二センチくらいの小さな勾玉だった。
「これは・・・？」
「ここのヌシ様が大切にしていたお守りです。それ持って、自分の願い事を言って下さい。」
「願い事？なんでも良いの？」
「まあある程度の事でしたら・・・」
「ふーん、そっか・・・」
私はう～ん、と顎に指をあてて考えた。
「う～ん・・・っ！そうだ！」

私は願い事を決めると、すぐさま神社まで走って、夢中で願い事を祈り始めた。
「明日の肝試し大会が上手くいきますよーに！」
祈り終わると、私はもう一度パチンッと手を叩いて祈った。
「それだけ有り難い気持ちで祈ってくれるなら、きっとヌシ様も喜んでくれますよ。やっぱり、委員長を連れて来て正解でしたね☆」
「そんな・・・ただ私は、上手くいったら良いなって思っただけだよ・・・」