火星より愛を込めて
プリントアウトされたデータカードは、デスクの上に放り出してあるS・PACのスロットに差し込んだ。
S・PACの外見は、黒地に赤く、MACと大きくレタリングされたB5判大の板である。
厚さは3センチほどあり、真ん中から開くようになっている。
S・PACはマックが特注した情報端末だった。
その中身は、高性能クリスタル・キュービック・コンピューター、単独で恒星間通信網にアクセス可能な超光速通信ユニット、僅かのサンプルから可能な限りの情報を引き摺り出すマルチアナライザー等、可能なかぎり必要と思われる情報処理装置が納められ、それらが無機的かつ有機的に機能することが出来るようになっていた。
「で、労働局には申請してあるのか?」
マックは、S・PACを開きながら言った。
「はい、申請してあります」
「ふうーん」
マックは、S・PACに労働局のメインコンピューター回線を開かせ、情報核に納められたコードで検索した。
S・PACのミニスクリーンに仕事のデータが現れた。確かに申請され、不正な仕事ではないことを認められている。
「OK、確認した。この仕事、規定通り5万プラス必要経費で引き受けた」
「あ、ありがとうございます。それでは前金として2万クレジットをそちらの口座に振り込んでおきます」
「そうしてくれ、口座のコードは、今送る」
「確認しました」
S・PACの外見は、黒地に赤く、MACと大きくレタリングされたB5判大の板である。
厚さは3センチほどあり、真ん中から開くようになっている。
S・PACはマックが特注した情報端末だった。
その中身は、高性能クリスタル・キュービック・コンピューター、単独で恒星間通信網にアクセス可能な超光速通信ユニット、僅かのサンプルから可能な限りの情報を引き摺り出すマルチアナライザー等、可能なかぎり必要と思われる情報処理装置が納められ、それらが無機的かつ有機的に機能することが出来るようになっていた。
「で、労働局には申請してあるのか?」
マックは、S・PACを開きながら言った。
「はい、申請してあります」
「ふうーん」
マックは、S・PACに労働局のメインコンピューター回線を開かせ、情報核に納められたコードで検索した。
S・PACのミニスクリーンに仕事のデータが現れた。確かに申請され、不正な仕事ではないことを認められている。
「OK、確認した。この仕事、規定通り5万プラス必要経費で引き受けた」
「あ、ありがとうございます。それでは前金として2万クレジットをそちらの口座に振り込んでおきます」
「そうしてくれ、口座のコードは、今送る」
「確認しました」