火星より愛を込めて
「確かに、これが荷物とそのデータです」
マックはS・PACの中から、火星で預かったカプセルとデータチップを取り出し、ミントに渡した。
ミントは、渡されたデータチップを右手の人差し指にはめている指輪型のリーダーで内容を確かめた。
「間違いありません。どうもご苦労さまでした」
ミントはチップを取り出し、カプセルと1緒に、持っていた保全ケースに収めた。
「それでは、これで、こう見えても忙しい身でしてね。ところで、しばらくジャマイカにいるのでしたらいいホテルを紹介しましょうか?」
「いえ、結構です。すぐ、ガダルカナルに帰りますから」マックは断り、1つだけミントに質問した。
「そのカプセルの中身、いったい何ですか」
ミントはにっこりと笑い、自慢気に言った。
「これは我が社の新開発した化粧品ですよ、そうだ、商品化したら送って差し上げましょう」
「はぁ、そうですか……、それじゃ帰ります」
マックはそう言ってミントのオフィスを後にした。
OUT社開発部本部研究所の敷地を出たところで振り返り叫んだ。
「なーにが新開発の化粧品だ!たかが化粧品でなんであんな苦労せにゃいけねぇんだ!」
そして、マックは空港へ向かって歩き出した。
澄み切った青い空から照り付ける太陽の光で、早くもマックの気持ちはガダルカナルへ飛んでいた。
〈さて、帰ったら映画の続きでもみるか〉
マックはS・PACの中から、火星で預かったカプセルとデータチップを取り出し、ミントに渡した。
ミントは、渡されたデータチップを右手の人差し指にはめている指輪型のリーダーで内容を確かめた。
「間違いありません。どうもご苦労さまでした」
ミントはチップを取り出し、カプセルと1緒に、持っていた保全ケースに収めた。
「それでは、これで、こう見えても忙しい身でしてね。ところで、しばらくジャマイカにいるのでしたらいいホテルを紹介しましょうか?」
「いえ、結構です。すぐ、ガダルカナルに帰りますから」マックは断り、1つだけミントに質問した。
「そのカプセルの中身、いったい何ですか」
ミントはにっこりと笑い、自慢気に言った。
「これは我が社の新開発した化粧品ですよ、そうだ、商品化したら送って差し上げましょう」
「はぁ、そうですか……、それじゃ帰ります」
マックはそう言ってミントのオフィスを後にした。
OUT社開発部本部研究所の敷地を出たところで振り返り叫んだ。
「なーにが新開発の化粧品だ!たかが化粧品でなんであんな苦労せにゃいけねぇんだ!」
そして、マックは空港へ向かって歩き出した。
澄み切った青い空から照り付ける太陽の光で、早くもマックの気持ちはガダルカナルへ飛んでいた。
〈さて、帰ったら映画の続きでもみるか〉