愛しさは孤独の支配者
★愛しさ★
チーンとエレベーターのドアが開く。
あれまだ五階や
あたしは誰もいないのを確認してからボタンを押したが
亜也「!!!?」
「セーフ(笑)」
入ってきたのは剣さんだった。
亜也「……」
こんなときに一緒にいたくない人に入る。
あたしはメンバーの階を押す。
剣「サンキュー」
エレベーターは八階を目指して上がる。
あたしはその下の階だ。
剣「スタッフミーティングも割と自然に参加できるようになってんや(笑)」
亜也「……はいまぁ」
だめだこんなそっけない返事しかできん……
亜也「!!」
あたしの肩を剣さんは掴む。
剣「なに俺のこと嫌い?」
亜也「!?」
あたしは振り向かず黙っていた。
剣さんはあたしの耳に唇を近づける。
剣「真緒くんも亜也ちゃんのこと気になるみたいやね」
亜也「!!」
その時エレベーターの扉が開くと同時に剣さんはあたしを振り向かせ抱きしめる。
亜也「ちょっ……」
剣「あ……」
剣さんはなにかにきずいていたが更に抱きしめたままボタンを押してエレベーターのドアを閉めた。