きっと好き
「ひかる、突っ立ってないで、こっちへ来てちゃんと挨拶しなさい。」
……は!?
“ちゃんと挨拶しなさい”はこっちのセリフだ!!
あんた、誰なんだ!!!
って言いたい気持ちをグッとこらえてリビングの中に入る。
「はじめまして、瀬合 ひかるです。」
座って紅茶を片手に微笑んでる女の人にとりあえず挨拶をした。
「ふふっ 俊彦さんに口元がそっくりね。」
たれ目の女性はまだ私を見ている。
「ひかるも座りなさい。」
「え、あ、うん。」
父に言われた通りに座る。
大体、父が言いたいことは予想できてる。
「私、牧原 萌(マキハラ メグミ)と言います。ひかるちゃんのお父さんと同じ会社で働いています。」
「………。」
…だから、なんだってんだ。