きっと好き
「あら謙虚。でも本当に何か出来ることあったら言ってよ?」
「ありがとうございます。」
嬉しくて笑うと
「岳の事、よろしくね。」
神谷のお父さんが優しく笑った。
「とーさーん。本当に黙ってくださーい。」
口をモグモグしながら神谷がまた睨んだ。
「…で?ひかる、今日これからどうすんの?」
神谷が急に真面目な顔をするから
私もパンにかぶり付くのを中断して、神谷の方に向き直った。
「…帰るよ。ちゃんと話し合わなきゃいけない事だって分かってるもん。」
本当に、父との距離の取り方が分からなくて
喋るとつい、カッとしてしまう。