きっと好き
「ひかる……これって…」
平井君が出て行ったのを確認して、菜摘が話し出した。
「……うん。だけど、もう、いいよ。もともとボロボロになってたやつだし。」
菜摘の手にはボロボロの鞄。
「…よくないよ。
ひかる、今日はもぅ帰ろう?
気持ちをちゃんと整理してさ、神谷に、付きまとうのやめてもらおう?」
「………うん。」
菜摘は優しい。
私の気持ちが何でもわかるのかな…?
もぅ、教室に帰りたくなんかないもん。
もぅ、学校にいたくなんかないもん。