この思い、届け
「相変わらず柔らかい髪の毛ね。」

腰まであるマロン色のあたしの髪はくるくるのくせっ毛で、特に雨の日には自分でも手に負えないくらいだ。

瑠依は対照的に肩口までのサラサラの金髪だ。

「あたしは瑠依の髪の方がうらやましい」

「隣の芝生は青くみえるものよ」

そう言いながらも瑠依はテキパキとセットしてくれて…

「はい完成。まったく手のかかる子ね」

手先の器用な瑠依はあっという間にお団子ヘアに仕上げてくれた。

「ありがとう」
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