ふた恋~雨が上がれば~
そのキッチンから、コーヒーのいい匂いが漂ってくる。
慣れた手つきでコーヒーを淹れている矢野さんを見ていると、私の視線に気づいたのかフッと顔を上げこっちを見て、少しだけ微笑んだ。
その笑顔に、ちょっとだけドキッとしてしまう。
「ん?」
なんで今日初めて会った人にドキッとしてるんだろう?
そんなことを考えていると、目の前に白いカップが差し出された。
「はい。どうぞ」
「あっ、ありがとうございます」
カップを受け取ると、私が座っているソファと別のソファに座った。
お互いのソファが90度でくっ付くように置かれているため、体の向きを変えないと視線は交わらない。
だからほんの少しだけ、体を矢野さんの方に向けた。
「おいしい」
淹れてもらったコーヒーに口をつけると、ほんのり甘い私好みの味だった。
「そっか。よかった。砂糖1つとミルク1つだけど」
そう言って矢野さんは、私と色違いの茶色のカップでコーヒーを飲んだ。
慣れた手つきでコーヒーを淹れている矢野さんを見ていると、私の視線に気づいたのかフッと顔を上げこっちを見て、少しだけ微笑んだ。
その笑顔に、ちょっとだけドキッとしてしまう。
「ん?」
なんで今日初めて会った人にドキッとしてるんだろう?
そんなことを考えていると、目の前に白いカップが差し出された。
「はい。どうぞ」
「あっ、ありがとうございます」
カップを受け取ると、私が座っているソファと別のソファに座った。
お互いのソファが90度でくっ付くように置かれているため、体の向きを変えないと視線は交わらない。
だからほんの少しだけ、体を矢野さんの方に向けた。
「おいしい」
淹れてもらったコーヒーに口をつけると、ほんのり甘い私好みの味だった。
「そっか。よかった。砂糖1つとミルク1つだけど」
そう言って矢野さんは、私と色違いの茶色のカップでコーヒーを飲んだ。