ふた恋~雨が上がれば~
洗面所で服を脱ぎ、お風呂場に入る。


熱いシャワーのお湯を出し、頭から浴びた。


「はあ」


シャワーを止めて、シャンプーを数回プッシュする。


「相変わらず、いい匂い」


祐也と一緒に買い物に行き、匂いがいいからと選んだシャンプー


「楽しかったな」


祐也と一緒にやることが全て楽しいって感じてた日々。


もうそんな日は一生来ないんだって思ったら、やっぱり涙が流れそうになった。


もう一度シャワーを出し、シャンプーを流す。


この悲しい気持ちも流れるように、いつまでもシャワーを浴び続けた。


1時間以上たって、やっとシャワーから出た。


体を拭いて新しい服に着替え、ドライヤーで髪を乾かす。


背中の中間まで伸びた髪だから、乾かすのに時間がかかる。


それでも髪が痛まないように、丁寧にドライヤーを当てた。
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