ふた恋～雨が上がれば～
ショートヘアーでパンツスタイルを颯爽と着こなし、パッチリ二重が印象的な美人さん。


将来はファッション雑誌の編集者を目指していて、つい最近就職先も大手出版社に決まった。


元々美香も、私と同時にモデルにスカウトされたんだけど、自分はモデルより編集の仕事がしたいからってそのとき出版社の人に言って、バイトで雇ってもらえうように頼んだの。


美香のその熱意に押されて、モデルではなく編集のバイトで雇ってもらえることになって、そのままその出版社に就職することになった。


勉強も運動も出来て、性格もサバサバしていて親しみやすく、才色兼備な自慢の友達なんだ。


「瑠璃は何食べるの？」


「んーと、オムライスかな」


「また～」


美香が笑いながら財布を持ち、席を立つ。


「だって美味しいんだもん」


私も同じように財布を持って席を立ち、二人で料理を出してくれるカウンターに向かった。


カウンターにはいろんな種類のメイン料理や小鉢が並んでいて、好きなものを取っていき、最後にご飯ものを頼むシステムになっている。


私はオムライスを頼む前に、温野菜サラダとフルーツの盛り合わせを取った。


最後にシェフがいるところでオムライスを頼んで、そのまま出てくるまで待つ。


この学食は昔ホテルのシェフをしていた人が料理長をしていて、学生や先生はもちろん、外部の人からも人気があるんだ。
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