【短編】アタシは商品
――数分後。
返って来たのは意外な答えだった。
『あさってなんですが、僕が出ます』
「えっ……?」
『あさって、リハーサルですよね?
流れとかそういった事は僕が聞いとくんで、お葬式行って下さい』
「良いんですか?」
『まぁ、クライアントさんに許可もらったんで。。。』
ふぅと電話の向こうでため息が聞こえる。
「わかりましたっ。ありがとうございます!」
彼のおかげで、アタシは仕事をキャンセルする事も無く、お葬式も出れる事になった。