【短編】アタシは商品
海浜幕張駅に着き、駅で彼と合流する。
「はい、Passです。
じゃぁ行きますか」
アタシにスタッフパスを手渡すと、彼はスタスタと裏入り口に向かって歩き出す。
(もぉっ!
アタシ、傷心なんだから少しはいたわった言葉をかけてくれても良いのに!!)
アタシの前を歩くスーツの後ろ姿に寂しさと苛立ちを感じる。
だから。。。
「告別式当日に来いなんて、ひどすぎます!」
ちょっと、ワガママ娘みたいな口調で彼に言ってみる。