【短編】アタシは商品

「事務所の女の子とご飯とかって行かないんですか?」


素朴な疑問。


「基本的には行かない。
何人かで…ってパターンはあるけど、さすがに2人きりってのはな……。
ひいきだのズルいだの…面倒くさいんだよ」

「あ~確かに色々と大変そう。
あっそういえば、今敬語じゃないですね」

「お前なーっ。
こう見えても色々と気を使ってるんだぞ」

ちょっと声を大きく張り上げる彼。

「敬語じゃないと、馴れ馴れしく思われて“気持ち悪い”とか“セクハラ”とか思われたら嫌だろ。
距離感が難しいんだよ」

「へ~~」


無頓着なヤツって思っていたのに、実は色々と気を使っていてくれた事にビックリした。

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