【短編】アタシは商品
無理なお願いってわかっていたけれど……。
「はぁ?何で?」
「行きたいから」
「お前はタダで行けてメリットがあるかもしれないけど、俺はメリット無いだろ!?」
「可愛い女の子と1日デートが出来て有意義な1日が過ごせるじゃん!」
断られても良いように冗談っぽく突き通す。
まぁ、アタシも(行けたら良いな)ぐらいな軽い気持ちだったけど。
「あ~……ん~……」
「行きたいなー。ダメ…?」
ちょっとだけ可愛く甘えてみる。
彼はしばらく考えた後、ふぅとため息を着くと、
「行っちゃいますか」
観念したかのように、彼は同意した。