【短編】アタシは商品

結局、動きやすさと可愛さを兼ね備えたフリルのついたミニスカートにレギンスという姿。

待ち合わせ時刻の少し前に駅のトイレを出ると、彼と待ち合わせ場所へ向かう。


――ブーッ、ブーッ


携帯のバイブが震える。
画面にはもちろん彼の名前。

「…ハイ」


『…いまどこにいる?』


「えっと…待ち合わせ場所にいます……」


何でだろう。
毎日のように仕事の電話をしているのに。。。
何だか緊張した。


『ったく、どこだよ。
あ~っ…いたいた――ッ』


電話が切れると同時に目の前に彼がいた。

< 28 / 60 >

この作品をシェア

pagetop