【短編】アタシは商品

「まぁ、仕事ですから」

「あっそぉっ」


なんだか面白くなくて、彼の腕から離れてそっぽを向く。


「…なんだよ」


彼は困った笑いをしながらアタシの腰を抱き寄せる。


(バカ……。ずるいよ……)


アタシは単純でさっきまでの嫉妬の感情なんて、すぐに忘れてときめいてしまう。

だから、再び彼の肩によりかかる。

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