【短編】アタシは商品

「ほら、寄りかかって来る。
単純だな」

「むぅ~~っ。じゃぁ、嫌なら離れるっ!」


彼のからかう様な言い方が見透かされているみたいで、恥ずかしくなってアタシは彼から離れようとした。


「だぁ~~。うそうそっ!!」


彼はそんなアタシの事を再び抱き寄せる。

そして……。


「嫌じゃないから」


優しく耳元でささやく甘い声。


「……うん」


アタシに触れる彼の優しい手。

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