【短編】アタシは商品
夢の国の時間も終わりに近づく。
夜のきらびやかなパレードを2人で並んでみる。
「うわぁ……綺麗」
やっぱり何度見ても夜のパレードは、本当に綺麗。
綺麗なのに、魔法が解ける時間が近づいている事をアタシに知らせてくる。
楽しかった1日が終わってしまう。
切なくって…魔法ロマンチックな雰囲気に圧倒されて、アタシは彼にギュッと抱きつく。
(帰りたくないっ)
アタシの気持ち、きっと彼は気がついている。
だけど、口に出す事はためらってしまう。