‐ヤンデレ達と私‐
「た、ただいま帰りましたー」
部屋はシーンと静まり返っている、先生は部屋で作業しているのだろうか?
とりあえず買い物をした物を、冷蔵庫の中に入れていく。
「先生、まだ怒ってるかな?」
中に仕舞い終わり、不安になった私は2階に上がり先生の部屋をノックした。
「‥先生?」
「‥‥」
「失礼しまーす」
「‥‥」
中に入らないで!て言ってたのに私がドアを開けても何も言わない‥、もしかして寝室に居るのかな?
案の定思った通り、覗いた部屋の中(書斎)には先生は居なかった。
「やっぱり寝室?」
悪いとは思ったものの、廊下一番奥の寝室のドアをノックした。
起きたら可哀相だな、と思ったが中から返事がない。
「‥先生?」
「‥‥」
ガチャリとドアを開けると中には大きなベットがあり、先生はその上に丸くなりながら寝ていた。
「先生、寝てるんですか?」
「‥ん」
「‥っ」
布団をかけ直してあげようと、掛け布団を掴むと先生は寝返りをうった。
前髪が横に分けられ先生の顔があらわになる、先生の目から涙が流れていた。
先生の顔初めてちゃんと見た‥
「‥お兄さ、ん?」
「‥‥」
「先生は‥お兄さんなの?」
大人になった顔に加えて前髪が長かったから、今まで先生がお兄さんかもって思わなかったのかな‥?
「お休みなさい、先生」
「‥沙由」
「先生?」
「‥少しだけ、傍に居て」
先生は今にも消えてしまいそうなほど弱々しくか細く見えた。
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