‐ヤンデレ達と私‐

近くのスーパーで夕食の食材を買うと、私はルンルン気分で家に向かう。


あの二人が喜んでくれたら、嬉しいなー。


マンションのロビーに着き、オートロックのドアを抜けると私は最上階へと向かった。



――――‥
―――――‥



「ただ今帰りました」


中は静まり返り、明かりもついていない‥。


日が長くなってきているから、まだうっすら明るいけど。


パチンとリビングの電気をつけると、ソファーの上に先生がぽつりと座っていた。


「びっくりした‥、居るならなんか言って下さいよ」


「‥‥」


無視ですか‥、めんどくさくなった私は先生を見てため息をつくと洗面所で手を洗い、キッチンで夕食の準備をする。


先生は体育座りをしながら、ぼんやりとしていて‥何か目が怖い、危ない目をしてる。


「せっかくかっこよくしてもらったのに、いつまで無愛想で居るんですかー?」


「‥沙由ちゃんの裏切り者」


「‥‥‥‥は?」


うっかり言葉が汚くなり、私は先生にはぁ?と言ってしまった。


「友達優先して、俺をかえりみないし‥しかもおだてるだけおだてて、無愛想とか‥」


「いや、だからそれは」


「‥俺だけ見ててくれないと、堪えきれないよ」


先生はゆっくり立ち上がり、私をちらりと見たがすぐに上へと行ってしまった。



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