‐ヤンデレ達と私‐

「結局日直だったのね」


「日誌やらなんやら一気にやるとか、ホントにムリー‥朝から疲れたよ」


「やったの俺でしょ、あやめは何もしてないでしょう?」


「花に水あげたじゃん、立派な仕事でしょー?」


千尋ははーっとため息をつくと、私たちを見てくすっと笑い八尋の背中を叩く。


どうしたんだろう?と千尋を見る、千尋はくすくすと笑ったままだった。


「なんか二人ともそうやって来ると、カップルみたいだね?」


「えっ!?」


千尋はあの噂知らないのかな、だって知ってたらあやめの前でそんな事言わないはず。


「‥私トイレ行ってくる」


「あ、あやめ」


「すぐ戻ってくるねー」


手を振るとあやめはそのまま席を立ち、トイレへと小走りで行ってしまった。


千尋と八尋を見ると、千尋はぼやーとしたいつもの表情で八尋は少し困った様な顔をしている。


「千尋、後で話あるの」


「ん?なに」


「‥後で、ね」


千尋は分かったと笑うと、そのままノートを取り出して予習を始めた。


八尋の後ろの自分の席に座ると、私はかばんを置いてもう一度深いため息をついた。



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