‐ヤンデレ達と私‐
「はい、完成」
「‥うわぁ」
「凄い可愛いよ、なんか結構イメージ変わるね」
ルイ君は私にかけられているタオル等を、さっさと片付けて行き私をちらりと見る。
なんだか少しうっとりしたような、いつものルイ君とは少し違う表情に私は少し戸惑いを覚えた。
「やっぱり沙由は可愛い」
「何言ってるの、ルイ君がそうゆう事ばっか言うから女の子達が勘違いしちゃうんだよ」
軽く髪を叩き、鞄を掴もうと少し屈んだ時‥私はルイ君に力強く引き寄せられた。
一瞬の事に頭が真っ白になる中、ドンドン力が強くなっていくのが分かる。
「‥ル、イ君?」
「どうして分からないかな?ずーっと君しか見てなかったのに、他の女なんて‥どうでも良い」
体が痛くなり始め、身をよじるとクスクスと笑い始めた。
「あの“先生”とは仲良くしてるの?あーあ、納得いかないな」
「‥‥っ!」
ダン!と私を近くのソファーに押し倒すのとほぼ同時に、持っていた鋏をソファーに突き刺した。
ビクッとするとルイ君は私の首筋にチュッとキスを落とす、一カ所を強く吸われ体を動かすとフッと私から離れる。
「赤い印、もうこれで誰にも手を出されないね?アハハッ」
「どうして、急に‥‥っ」
「急に?‥ああ、俺はもともとこんな男だよ、沙由をずっと見てきた嫉妬深い男」
「‥私っ」
口を開く前に手で塞がれ、静かに瞬きだけする。
「今タクシー呼ぶ、ちょっとだけ待ってて?」
少ししてからルイ君は、「今日は帰って」と私をタクシーに乗せると手を振った。
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