君のことを想いながら
「…好きだよ。
だから…、…憎らしい…。
でも…、一緒にいたい…」


ヨクはぽつりと言って、至近距離にいる俺に手を向けた。


「…っなっ!?」


撃たれる!?


そう思って俺は目をつむった。


「…バンッ!!」


ヨクの声が聞こえてビクッと震える。


俺…死ぬのか!?


そう思った瞬間、唇に柔らかい感触。


俺は目を開いた。


ヨクが俺にキスしている。


「……っ…」


俺はヨクに何故キスされてるのか理解できない。


俺はヨクを引き離そうとするが、何故か力が入らない。


それどころか、力が抜けていく。


まぶたが重く下がっていく。


ヨクは俺から唇を離した。


俺はその場に崩れ落ちた。


バタッ―


頭の中に奇妙な映像が流れ始めた。


「…っはぁ…レイ…思い出して…」


その言葉を最後に俺は意識を失った―…


< 101 / 182 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop