君のことを想いながら
「さて、レイくん。どうして呼ばれたかわかるわよね??」


静かに先生の声が響いた。


「はい。僕が実習の授業をちゃんとしなかったからです」


「よくわかってるわね。どうして《不幸》を集めなかったの?もうすぐ実習ではなく、本当に死神として働くことになるのに。」


先生は呆れているようだ

「僕は…。死神として働くことになっても危ない任につく気はないので。」


「レイくんがそう思っていても、それを決めるのは上の人たちよ。万が一危なくなったとき身を守る為に必要な力よ。」


僕は少し悩んで、話し出した。


「先生…。変かもしれないですが…。《不幸》なしでも発動できるみたいなんです…。」


「えっ…!?それは、どういうことなの!?」


ガタっと先生のいすが鳴った


「今日の実習中…、僕が手を見ていたら急に赤い火の玉のようなものが飛び出してきたんです。」

僕は先生の目を見て言った


「そう…。死神の特殊能力は、自身が脳内で描いたことを現実に発動するもの。つまり、レイくんが、描いたものが発動されたということ。」


僕が、脳内で描いたこと…??


あのとき僕が思ったことは…。

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