君のことを想いながら

覚醒

「王、今日の報告に参りました。」


死神界に帰って俺は王になった


暴発したとはいえ王を殺したのは俺だ


裁かれるべきは俺なのに、その俺が裁く側の存在になった


全てはトウヤが、《レイは王になるべき存在》と発言したから。


帰ったとき、マオ様が殺された事実はまだ知られていなかった


何日か経って、マオ様が人間界に降りたときに殺されたと知られた


そのとき、俺とトウヤが呼ばれた


「殺したのか??」と聞かれて俺は何も応えられなくて黙っていた


そしたら。


トウヤが「マオ様からレイが王になるよう遺言を預かっています」と発言した


マオ様の膨大な力が暴発して、自身をも飲み込んだ際に言い残したと…。

それから、死神界の古参によって承認され正式に王を継ぐことになった


トウヤには「レイの為ではありません。ヨクさんの想った人だからです。」と言われた。


王は、いつも外には出ない存在らしいが俺はよく外に出る


王としての自覚がない、とか、威厳がない、とか言われるけど実際あまり自覚なんてない


俺は、今日も外へ出てヨクの生まれたソエルの泉に来ている

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