君のことを想いながら
久しぶりの人間界。


相変わらず醜いけれど…ヨクの言った恋人達は違う


俺は、サキの病室へ向かった


たくさんの機械がサキの回りで稼動している


「サキちゃん!!サキちゃん!!わかるっ!?」


医者がサキに必死に声をかけているがまともな反応が見られない


俺の心臓が尋常じゃない程脈うつ


「サキちゃん!!」


医者の声の後で、サキがわずかに反応して機械の電子音が部屋に鳴り響いた


サキを看取ったのは、数人の医師と俺だけだった。




「サキ…久しぶり。頑張ったな。」

俺はサキに微笑みながら言った


「うん。頑張ったよ。精一杯。」


にこっと笑ってサキは俺の腕をとった


「俺が怖くないのか??」


「え??怖くないよ。だってレイはレイだもん。毎日、毎日、レイに会えますようにって祈っていたんだから。また会えて嬉しいよ。」

< 160 / 182 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop