君のことを想いながら
トウヤからの報告でサキが、まだ祈っていることは聞いていたが、まさかそんな願いだったとは…

「こんな形でだけど、願いが叶ってよかったぁ。」


太陽のように笑うサキを見て、胸が締め付けられた


「ねえ。今度は迎えに来たんでしょ??連れていって。お母さん達のもとへ。」


サキの唇が小さく動いた

俺は、溢れ出そうな涙を堪えた


「ああ。迎えに来たよ。お姫様。」


キザなセリフを言って、自分の気持ちをごまかした


「あはははっ。変なレイ~。王子様気取り??」

サキは元気いっぱいに笑った


サキはこの世界を離れ、両親が待つ世界へ行った

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