君のことを想いながら
翌朝。


「サキ。…行こうか。」


「うん。」


「今日は、お父さん、会社休んでくれたから。運転はお父さんがしてくれるんだって。」


サキと母親は車に乗り込む。


「お父さん…、ありがと。」


「サキ、忘れ物はないか??」


「ないよ。」


サキは優しく笑った。


俺は不気味に笑った。


さあ、
シナリオ通りに動いてもらおうか。


サキたちは
車に乗り込み病院への道のりを行く。


30分くらいして、病院へついた。


両親は病院へつくと、主治医と見られる先生に挨拶をした。


「先生、サキをお願いします…。」


母親が丁寧に挨拶した。


「お母さん。たまには来てね。仕事が、休みのときでいいから。」


サキはまた笑顔だ。


母親は、涙をうっすらと浮かべて父親の待つ車へ戻った。

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