君のことを想いながら
そう…。


サキの両親が事故に合う。


そうすれば、両親が怪我をする。


軽傷なんかじゃ
済まされないだろう。


両親を見たサキは、
必ず憎しみを持つ。


それが、俺の描いたシナリオ。

今まさに、シナリオ通りだ。


エンジントラブルを起こした車はサキの両親の乗っている車に近づいてくる。


サキの両親は異変に
気付いてない。


車内では母親が涙に濡れた顔を伏せている。


そのうち、車はブレーキも故障したようだ。


………??


バ-ンッ!!

キキィーー

ガッシャーンー

カラカラカラカラ…


大きな音がした。


二台の車は横転している。


………………。


一瞬の出来事だった。


俺は、頭が一瞬思考を停止した。


皮肉にも、そこは十字路だった。


上空から見ていても分かる。


赤く流れるものは…血…。


…ッドクン…


頭の中でまた…フラッシュバック。


その場から逃げた。


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