君のことを想いながら
今日もまた病院に来ている。


「レイさん!!」


サキは俺が来ると、嬉しそうに笑う。


「…今日も来てくれたんだ!!」

「ああ…。」


他愛もない話をして、笑顔になるサキ。


俺は、ただ聞くだけ。


それでも、心が温かくなる。


「今日はね、あのね!!」


サキはいつも笑顔だ。
その笑顔の理由はなんだ…??


笑顔の理由に、
俺は入ってるか…??


「ねぇ!!レイさん!!聞いてるの??」


「…おい。」


「ふ??」


「レイさんって止めろ…
レイでいい…」


「じゃあ…、レイ!!なんか照れるねぇ~。」


サキは顔を赤く染める。


「何、照れてんだか…」

軽く笑った。


「あ。レイも笑うんだ。もっと笑ってよ。笑ってなきゃ損するよ??」


「ばーか。笑ってねぇよ。」


「もう~。そういう意地悪な笑い方やめなよ~。」


「…ふんっ。」


バサッ


俺は、サキにじゃあな、と言うと寮に帰った。

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