君のことを想いながら
「別に普通じゃねぇか??」


「え??」


「サキが、生きたいって思うの普通じゃねぇか。誰だって、そうだろ??他人のことを祈るほど、余裕ある奴なんていねぇよ。
そういうのは、神様に任せとけよ。」


俺はサキの頭を撫でた。


「そうかな??」


目を細くしてサキは笑った。


そんなサキを見て俺も、顔の筋肉が緩んでいく。


「あ。レイ、そのまま。」


サキは、両手の親指と人差し指をL字にして、その手をくっつけて長方形の形を作った。


その長方形の中に俺を当てはめてサキは俺を見る。


「やっぱり、レイは笑ってる方がいいね。
素敵だよ。私は、笑ってるレイが好きだな。」


サキはくしゃっと笑った。


「ばーか…」


「照れてる?レイかわいい」


「意味わかんねぇ…。」

「もうっ!」


サキは頬を膨らませた。


サキの表情はくるくる変わっていく。

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