君のことを想いながら
「でも、ジルは約束したじゃない!!それなのに、破るなんて…!」


ヨクは、こどものように叫んだ。


「何を寝ぼけているのかしら。ヨクは…。」


ため息をついてジルは話す。


「破るなんて人聞き悪い。私は、掟を守っただけよ。破ったのはあなたよ。それなのに、お咎めなしなんだから、いいじゃない。ふふっ。」


「ジル…」


ヨクは、睨む。


「そんな目で見ないで欲しいわね。」


「親友だったから信じたのに…、ジルには、心がないの?!」


「心!?なにそれ。感情なんて掟の前には無意味なものよ。そんなものがあっては掟は守れないわ。」


ジルはヨクの目を見て言った。

「ジル。最低よ…。」


「ふふっ。褒め言葉だと思っておくわ。」


「………。」




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