君のことを想いながら
スーッと壁を通り抜ける。


俺が部屋に入ったことには
気付かない。


これは死神の能力だ。


人間じゃないのだから、
実体ではない俺には簡単な
ことだ。


死神には他にも色々と
能力がある。





「タカシッ!!
その点数で東高校に受かると
思ってるの!?まったく…。
澤田さんトコのケンくんは
もっとできるのに…!!はぁ…」


タカシと呼ばれる少年にそう言うと母親と思える女性は部屋を出ていった。


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