君のことを想いながら
「トウヤ!!邪魔をしないで!!
離しなさい!!」


「離しません!!
離せば、また殺そうとするでしょう!!そんなことさせません!」


トウヤは真剣に訴えかける。


「いいから、離しなさい!!
トウヤ!!」


「嫌です!!
ヨクさんを…、失いたくないんです!!」


「…いっ…いから…離しなさい!!」


ヨクは必死に抵抗する。


「お願いです!!ヨクさん!!
あなたを…、泡にはしたくない!!」


トウヤは悲痛な声で叫んだ。


「…っ…ん…??レイ…??」


その声にサキが眠たい目を擦り起きた。


トウヤはまだヨクの手を掴んでいる。


トウヤは
さっきよりも強く握りしめた。


「…いたっ…」


そのせいで痛みが走り
小さくヨクが言った。


「レイ…??」


サキは暗闇に浮かぶシルエットを見る。


「レイじゃない…。誰…??」


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