君のことを想いながら
ヨクは目を見開いた。


そして、
トウヤに持たれている右手に
力を入れて振りほどこうとして暴れる。


「…っヨクさん!!やめて下さい!!」


トウヤは、泣きそうになりながら訴える。


「っうるさい!!」


ヨクは空いている左手をトウヤの胸にあてた。


「ごめん!トウヤ!!」


「…うっ!!…ヨ…ク…さん…」


放たれた能力に
トウヤは胸を押さえ腕の力を弱めた。


トウヤはその場にしゃがみ込んだ。


その隙にヨクはサキのもとへと、飛んだ。


一瞬でサキの前にヨクは移動した。


「あなた…誰??翼があるから死神なのは…わかるけど…」


サキはぽかんとしている。


「…サキ…今度こそ、さよならね…」


サキの質問を無視してヨクはサキの首すじに両手をあてた。


「ひゃっ…つめたっ…」


「ヨクさん…やめて…ください…」


トウヤが苦しそうに訴える。


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