Best friend
−病気の悪化−
今日は金曜日だから、佐恵の家に行く日。
ピンポーン
5分経っても出てこない。
今日調子悪いのかな…。
そう思い、帰ろうとしたとき、佐恵のお母さんが乗った車が帰ってきた。
「こんにちは。今日金曜日なので、来ました。佐恵は元気ですか?」
「それが、今朝急に倒れちゃって…病院に行ったら入院だって…」
入院………
そんなに悪いんだ。
私は薄々気づいていた。
佐恵を苦しめる病気の正体を…
「佐恵の病気って……」
「…………ガンなのよ……。」
ガン……………
なんとなく分かっていたけど…
まだ受け止められない。
佐恵がガンだなんて…
てか中学生でもガンになるの…?
中2でもなるの?
「ガンって……佐恵はまだ中2ですよ?何かの間違いじゃ………」
「中学生もガンになるの。間違いなんかじゃないわ。」
「そんな………何で佐恵が…何で私じゃなくて佐恵なの…」
私はできることなら代わってあげたかった。
佐恵はいつも元気で、私のこと助けてくれて…
きれいごとだって思った?
きれいごとじゃないよ。
本当に代わりたい。
だって佐恵がガンになる理由が分からない。
佐恵は何1つ悪い事してないから。
世の中は不平等だ。