Best friend
次の日、私は佐恵の病院に行った。
「佐恵ー?」
病室の中はとても静かだった。
「しーっ!!」
「あ、佳香(かおり)来てたんだ。」
佳香とは小学校が一緒だった。
でも、中学校は別々になってしまった。
佳香も佐恵のお母さんから聞いて来たのだろう。
「うん。今、佐恵寝てるから…。」
「あ、ホントだ、、、」
佐恵は気持ち良さそうに眠っていた。
佐恵の寝顔を見てもガンだなんてわからない。
佐恵がガンだなんて、今でも信じれない。
というか、信じたくない。
トントン。
佳香が私の肩を叩き、外に出るように手招きした。
「どうしたの?」
「佐恵って病気なの!?治るの?重いの?」
「え?知らなかったの?」
「うん。だって……」
佳香はそう言って泣いてしまった。
「だって………何?」
しばらく佳香は黙っていた。
「私がこの病院来たのはお母さんが入院してるからなの。
1週間前に家で突然倒れて…。
で、帰ろうとしたら佐恵のお母さんがいたから。」