Best friend
ピンポーン。
康輝くんかな。
「はーい。」
「来たよー!康輝くんいる?」
「まだ来てないよ。」
「何だよ!」
「ん?何?」
「ううん、何でもない!」
由美は完璧に康輝くん目当てだ。
私と仲良くしてくれるのは、康輝くんが家に来るから。
私はそう言い聞かせた。
じゃないと許してくれた、って勘違いしてしまいそうだから。
ピンポーン。
再びチャイムがなった。
今度こそ康輝くんだ。
「あ、康輝くんだ!」
そう言って由美は私を押しのけて玄関へ走っていった。