Best friend
「はい、終ったよ!」
「ありがとう♪ねぇ、、佐恵?1つ聞いていい?」
「んー?何、聞きたいことって。」
佐恵は消毒や絆創膏をしまいながら答えた。
「なんで私なんかと仲良くしてくれるの?佐恵は嫌じゃないの、、?」
佐恵はしばらく黙っていた。
「佐恵……?」
「…別にいいじゃん、そんなこと。」
と言って自分の席へ戻ってしまった。
私何か悪いこと言ったかなー。
私は気になって仕方なかった。
ドーンッ。
私はびっくりして振り返った。
振り返って見たものは、中身が出て倒れてる机。
よく見たらそれは私の机だった。
倒したのは、由美だろう。
「お前の机邪魔なんだけど。机持ってどっか行けよ。」
私は静かに立ち上がり、机と中身を元の位置に戻した。
置いたと同時に私は由美に押され、床に倒れてしまった。
「言ってること分かんないの?」
いつもなら佐恵が助けてくれた。
でも今日は助けてくれるはずがない。
自分でなんとかしなきゃ。
私はすっと立ち上がり、由美にこう言った。
「私はここに居たいの。私が嫌なら由美がどっか行けばいいじゃん。」
私がそう言い終えた瞬間。
頬が熱くなった。
由美が私を叩いたのだ。
「お前…分かんねーの?みんなお前なんか邪魔だと思ってんだよ!!そうでしょ?」
由美はクラスのみんなに問いかけた。
『………。』
もちろんみんな何も言わない。
由美もそれを分かった上で言ってるのだろう。
私は佐恵が「そんなことない!」と言ってくれることを願った。
すると、その願いが佐恵に届いたのか、佐恵は立ち上がった。
「葵は……邪魔じゃないよ!」
私は気付いたら泣いていた。
「佐恵…ありがとう。」
「佐恵…何仲良くお友達ごっこしてんだよ!」