トライアングル〜私を愛したふたりの暴走族〜
私はこれ以上お兄ちゃんがバイクの音の話をしないように話をそらした。




「遼吾、家まできて何の用だったの?」


「別に」


「うん?」


「偶然。通りかかっただけだ」





お兄ちゃんはテレビを見ないで私たちを見てくる。



何か言いたそうに…。






「なに?お兄ちゃん」


「別に〜遼吾がな〜と思って」





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