化学室のノート【短編】



だってあまりにもその言葉が



私の今の気持ちにしっくり来たから。



誰にも気づかれないように
そっと私はそのノートを机の上にだす。



先生の声が
なぜか今はクリアに私の耳に届く。



きっと興奮してるからだ。



私自身が
今からしようとしていることに。



ピンクの筆箱から、
0.3のシャーペンを取り出す。



カチカチと芯をだす音が



なぜかわたしの行動を駆り立てる。





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