ツインテールの呪縛



「えええぇ…。何でぇ!?」

「ちょっと呼ばれてて…」

「誰に、何の用で?」


こっちゃんは口を尖らせてずいっと迫ってくる。


こ、怖いっ…。


「し…颯太先輩に…お兄ちゃんについて…と思う…」


恐る恐る言うと、こっちゃんは眉間に深くシワを刻んで信じられないという顔をした。

「はあぁ!?ちょ、どーいうーーむがっ」

「シーッ!!声が大きい!」


いきなり大声を出して騒ぎ始めたこっちゃんの口を慌てて塞ぐ。

周りのクラスメイトたちは何事かとあたしたちを見ていた。


「…と、とりあえず行ってくるから!」


あたしはこっちゃんの制止を振り払って駆け出した。

「後で絶っっ対聞くからねー!!」


教室を出る寸前にこっちゃんの遠吠えのようなセリフがちらと聞こえた。






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